朝・朝廷・朝鮮

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「アケメネス朝」「ブルボン朝」「ウィンザー朝」など、「朝」という接尾辞。これは中学生の頃から私の疑問でした。

まあ、朝廷とか王朝とか、政治や統治と関係があることは想像できますが、なぜ「朝」なのでしょうか。

調べると、どうやら、古代の君主が早朝から臣下を集めて政務を行っていたことから、「朝」という漢字が政治を表す言葉として定着したようです。つまり、アケメネス一族、ブルボン一族、ウィンザー一族による統治体制を「〇〇朝」と呼ぶようになったのです。

外国語ではどうなのでしょう。英語やフランス語では、それぞれ「Achaemenid Empire」「Maison capétienne de Bourbon」「House of Windsor」となっていて、「朝」とは関係ない単語が並びます。

一方、「朝鮮」という国名に使われている「朝」はどうなのでしょう。「朝貢が少ない(鮮)国」を意味する「朝貢鮮少」が略されて「朝鮮」になったという説があります。実際、古代中国は周辺国に対して、「倭(日本)」「匈奴(モンゴル)」「女真(満州)」のように、しばしば蔑称的な呼び名を付けていたとされています。「朝貢鮮少」の意だというのは、後付とされる説ですが、ありえそうに思えてしまう説です。